令和5年12月19日の久留米市定例市議会において、「久留米市障害を理由とする差別をなくす条例(案)」が市長から提出され、審議採決の結果、全会一致で可決されました。(施行は令和6年4月1日)
この条例の発端は、令和元年11月に当会から久留米市議会へ請願書を提出し、令和2年9月に市議会で採択されたことにより、これを受けて久留米市として検討を進めることになったものです。
その後も、協議の場となった久留米市障害者差別解消支援地域協議会や、その下部組織としてつくられた条例検討ワーキンググループに当会から委員を送り、積極的に条例案策定に関わってきました。
この条例制定を共に喜び合いながら、今後この条例を活かせるよう啓発活動等に力を入れていくことにしています。
【添付資料】 久留米市障害を理由とする差別をなくす条例
委員委嘱交付(追加委員の紹介)について
1 公募委員の紹介
(仮称)久留米市障害者差別禁止条例を策定するにあたり、多様な障害当事者の意見を反映させるため、久留米市内に居住する障害当事者または家族等に対し、久留米市障害者差別解消支援地域協議会の委員の公募を行い、3名を選定しております。
2 委嘱期間 ・令和4年2月1日~令和5年3月31日
(仮称)久留米市障害者差別禁止条例の制定に向けた
障害者団体等意見交換会結果概要
1 障害者団体等との意見交換会の実施
(1)目的
(仮称)久留米市障害者差別禁止条例(以下、条例という。)の制定にあたり多様な障害当事者の意見の反映および条例の構成要素の収集・整理のため、障害者団体等と意見交換会を実施。
(2)実施回数 (計6回)
第1回 令和3年10月 5日(火) 4団体
第2回 令和3年10月12日(火)5団体
第3回 令和3年11月 9日(火) 5団体
第4回 令和3年11月16日(火)5団体
第5回 令和3年12月 7日(火) 6団体
第6回 令和3年12月14日(火)6団体
(3)参加団体 31団体
(4)実施方法
① 1回につき6団体と条例検討ワーキンググループ(以下、WGという。)とで意見交換を実施
② 各団体が事前に意見交換書(※1)を作成および提出
③ 意見交換会は各団体より意見交換書の発表後、自由に意見交換(※2)を実施
※1 意見交換書
・様式1:各分野における具体的な差別事例
・様式2:差別と言えない原因、相談窓口、差別のない地域社会への取組み等
※2 障害者団体や条例検討ワーキンググループ委員による意見交換
2 今後のスケジュール
現在、障害者団体等との意見交換結果を踏まえ、WGにおいて差別の定義や禁止事項の内容など、条例の素案策定に向けて検討中。条例素案の策定後、次回協議会を開催予定。
(仮称)久留米市障害者差別禁止条例の制定に向けた
障害者団体等意見交換会結果概要
1 実施回数 (計6回)
第1回 令和3年10月 5日(火) 4団体
第2回 令和3年10月12日(火)5団体
第3回 令和3年11月 9日(火) 5団体
第4回 令和3年11月16日(火)5団体
第5回 令和3年12月 7日(火) 6団体
第6回 令和3年12月14日(火)6団体
2 参加団体 31団体(別紙1)
3 意見交換会内容
(1)障害者団体等が事前に作成した様式1及び様式2の発表
・様式1:各分野における具体的な差別事例
・様式2:差別と言えない原因、相談窓口、差別のない地域社会への取組み等
(2)意見交換
・障害者団体等と条例検討ワーキンググループ委員による意見交換
【添付資料】 意見交換会参加団体一覧 ・・・別紙1
条例検討ワーキンググループ 第1回検討会議
1 設置について
設置日 令和3年7月9日 ※市障害者差別解消支援地域協議会にて承認
会則案
2 事業予定
(1)検討WGの目的
・障害者団体等と意見交換会を実施し、条例の構成要素を収集・整理する。
・条例の素案を作成し、市障害者差別解消支援地域協議会へ提出する。
(2)スケジュール(現時点の計画)
R3 10~12 月 障害者団体(35 団体)ヒアリング 1 回/月(6 団体/回)
R4 1~ 5 月 条例素案検討 5 月には最終案策定 → 提出
R4 6~ 7 月 障害者差別解消支援地域協議会内で協議 最終案を市へ提出
3 障害者団体等との意見交換会
(1)意見交換方法について
① 1回につき6団体をお呼びし、意見交換を実施する。
② 各団体に意見交換書を作成・提出いただく(意見交換 1 週間前締切)
③ 意見交換時は意見交換書も使用しながら、各団体と自由に意見交換を行う
(2)意見交換書について
久留米市障害者差別禁止条例(仮称)の制定に向けた検討について
1 経過
(1)令和元年11月19日、「久留米市障害者差別禁止条例をつくる会」から久留米市議会への請願「久留米市に障害者差別禁止の条例を制定することについて」受理。
(2)令和2年9月23日、久留米市議会において請願を採択。
2 請願の内容
(1)久留米市に障害者差別禁止条例(仮称)を制定すること。
(2)条例を制定する過程において、多様な障害当事者の意見を反映すること。
3 条例案の検討体制について 障害者差別解消のために既に設置している庁内組 織、庁外組織を活用。
(1)庁内組織 ①久留米市障害者差別解消推進会議(各部次長級で構成。)
(2)庁外組織 ①久留米市障害者差別解消支援地域協議会(障害者差別解消のた
めの体制整備や推進方法を検討する協議会。当事者団体、教育・福祉関係
者、民間事業者、法曹関係者、学識経験者等で構成。)
※1「久留米市障害者差別解消支援地域協議会」に、多様な障害当事者の意
見を反映 させるため、市民から委員を公募予定。(3名程度)
※2 久留米市障害者差別解消支援地域協議会の下部組織として、「条例案検
討ワーキン ググループ(WG)」を新設。
*WGの人数は、10名程度(協議会の正副会長、つくる会、事務局等)
を予定。
*WGには、アドバイザーとして障害者差別の有識者を委嘱予定
*WGでは、障害当事者団体35団体へのヒアリング、条例素案の策定を 行い、 久留米市障害者差別解消支援地域協議会へ提出予定。
4 条例案の検討スケジュールについて
令和3年8月より当事者団体へのヒアリングを開始し、令和5年3月に条例 議案を市 議会へ提出予定
令和3年6月 障害者差別解消推進会議開催(庁内)(第1回)
7月 障害者差別解消支援地域協議会開催(庁外)(第1回)
条例案検討WG委員委嘱 アドバイザー委嘱
8月~ 条例案検討WGによる当事者団体35団体ヒアリング
令和4年1月~ 条例案検討WGによる検討
2月 障害者差別解消支援地域協議会開催(庁外)(第2回)
令和4年6月~10月 障害者差別解消推進会議開催(庁内)(第2回)
障害者差別解消支援地域協議会開催(庁外)(第3回)
11月~12月 タウンミーティング開催 パブリックコメント実施
令和5年1月~条例案最終調整 障害者差別解消推進会議開催(庁内)(第3回)
障害者差別解消支援地域協議会開催(庁外)(第4回)
3月 条例議案の提出
障害者差別禁止 条例制定へ(西日本新聞 2020年9月24日 木曜日 朝刊より)
久留米市議会は23日、障害者差別禁止条例の制定を求める請願を採択した。請願採択を受け、市は今後、条例制定の準備を進める。市によると昨年4月現在、同様の条例を制定しているのは全国の市のうち4.3%。県内では現在、福岡市や北九州市など8市町が制定している。
久留米市の障害がある人や支援者の36団体でつくる「市障害者差別禁止条例をつくる会」が2年前から条例制定を求めていた。2016年に障害者差別解消法が施行され、県条例はできたが「障害者差別は続き、合理的配慮もなされていない」と、市長に要望書も出していた。会の渡辺健蔵理事は「身近な自治体で条例ができれば市民に関心をもってもらえる」と喜ぶ。
市障害者福祉課の担当者は「条例を作る過程で当事者の声を市民に届けたい。障害者差別禁止への理解が深まれば」と話す。(平峰麻由)
2016年に「障害者差別解消法」という法律ができました。この法律には、「合理的配慮」(障害にあった必要な工夫ややり方をしてもらうことができる)ということが盛りこまれていますが、まわりの理解はあまり進んでいません。そこで、法律をもっと身近なものにするために、久留米市に障害者差別禁止条例をつくる活動をしています。みなさんが経験した差別のことなどを聞かせてください。それをこれからの条例作りに生かしていきたいと考えています。ご協力ありがとうございました。
当日は、台風19号の余波のある中、予定をはるかに超える105名もの方々にご参加いただき、第1部の講演、第2部のパネルディスカッションが行われました。
アンケートでは、「たくさんの内容を含む講演でしたが、わかりやすく、心に残る言葉をたくさんいただきました」「ナチスドイツにおいてユダヤ人虐殺の前に、障害者への集団虐殺があったことを初めて知った」「新しい観点や発想をいただき権利条約を学んでみようと思った」「権利条約の勉強をみんなですれば、条例に何を盛り込むか明確になっていくのではないか」「障害者は働けないのではなく、働けなくさせていたということが印象に残った」等々の貴重な感想やご意見をいただきました。
午前中に行われた「意思(いし)決定(けってい)支援(しえん)ってなあに?」の本人向け研修会には40名以上の当事者が参加してくれました。
講師の本間真奈美さんんは、佐渡の一班社団法人SADO Actの相談支援センターそらうみの管理者・相談支援専門員です。
「みなさんは、じぶんのことをいつもじぶんできめていますか?」 みんなで考えてみましょう。 「いままでじぶんでかんがえてきましたか?」「じぶんがかんがえてきめたことを、かぞくやしょくいんにダメといわれたことがありますか?」
「いま、夢(ゆめ)や希望(きぼう)がありますか」グループ毎に話し合いをしたところ、それぞれいろいろな声が上がりました。 それを、最後に各グループからみんなに発表してもらいました。
たくさんの人から発表があり、ふだん言えない人も、上手に聞けば話してくれることがよくわかった研修会でした。
また夜の保護者・支援者向けの研修会には60名以上の参加者があり、イングランドのMCAやオーストラリアのSDMという国外の意思決定支援の手法が紹介され、日本の支援法との比較をする形で講演があり、有意義な研修会でした。
第1部…聴覚障害について
久留米市難聴者・中途失聴者協会 会長 北原智佳さん
聞こえないことについて学習しましょう。
第2部…体験談 工夫していることや支援機器の活用について
①UDトーク活用
長崎県在住(久留米市生まれ)の人工内耳装用者 目代陽子さん
②コミューン活用
久留米市難聴者・中途失聴者協会 事務局 本山和彦さん
第3部…支援機器をを体験しよう
①UDトーク 話し手から聞き手へコミュニケーションの橋渡しをしてくれるアプリです。音声を文字に変換でき、それを外国語への翻訳もできます。議事録としても保存可能です。
②コミューン 聴こえは音の大きさではなく明瞭度が決め手。究極の明瞭度でクリアな音を実現した、難聴者でも聴き取りやすいスピーカーです。
9日
◆パネルディスカッション セッション1
「権利擁護支援と地域連携ネットワークの在り方を問う」
パネリスト
住田敦子さん(尾張東部成年後見センター長・厚生労働省成年後見利用促進専門家会議委員)
中島由美さん(高知市社会福祉協議会最高裁判所事務総局家庭局付(裁判官)
藤野雅弘さん(厚生労働省社会・援護局 地域福祉課成年後見制度利用促進室課長補佐)
コメンテーター
佐藤彰一さん(全国権利擁護支援ネットワーク代表・国學院大學教授・弁護士)
コーディネーター
平野隆之さん(日本福祉大学社会福祉学部教授・権利擁護研究センター長)
◆アドボカシー・オブ・ザ・イヤー(AOY)2017 授賞式
阪井ひとみさん(阪井土地開発株式会社 代表取締役)
10日
◆パネルディスカッション セッション2
「権利擁護としての意思決定支援」
パネリスト
竹内俊一さん(全国権利擁護支援ネットワーク副代表・未成年後見えがお理事長・弁護士)
小西加保留さん(京都ノートルダム女子大学現代人間学部教授)
菊本圭一さん(鶴ヶ島社会福祉協議会事務局次長・日本相談支援専門員協会代表理事)
コメンテーター
上山 泰さん (新潟大学法学部教授)
ゲストコメンテーター
朴 仁煥さん(Inhwan Park)(仁荷大學校 法學専門大學院 教授(民法))
コーディネーター
上田晴男さん(全国権利擁護支援ネットワーク スーパーバイザー・PASネット理事長)
この30年余りの運動とインクルーシブ教育の流れの中で、地域で共に学ぶ子どもがふえました。保育園、幼稚園、小学校、中学校で共に学び育つた子どもたちが、高校も共に学ぼうと思うのは自然なことです。しかし、現実にはまだそれが当たり前になっていません。また、特別支援学校、学級の在籍者が増えているのも事実です。なぜでしょう。
「なぜ高校?」と、他の子なら聞かれない言葉で、入学を歓迎されない現実に直面しなければならないのでしょうか。点数が取れないと、高校生活は送れないのでしょうか。同じ年代の生徒と生活を共にし、活動を共にすることでこそ育まれる共生文化こそ、これからの社会に必要な大事な価値観・生きる力ではないでしょうか。
私たちは、 これまで3回、 このテーマで学習会を開いてきました。 入試や高校生活における「合理的配慮」が進みっつありますが、「知的障害」に対する配慮は、まだ実現できてません。共生文化を高校へつないでいくために、教育制度全体を視野に入れながら、みなさん、いっしょに考えましょう。。
◆日時 平成31年1月19日(土)14:00~16:00
◆場所 総合福祉センター1階 研修室
「てんかん」とはどういう病気なのか、日本では100人に1人てんかんをもつ人がいるといわれながらなかなか知られていない「てんかん」についてわかりやすくお話しされました。
12月5日、担当部署の障害者福祉課を訪問し、標記の市長への要望書を提出してきました。 当条例をつくる会から8名の参加のもと、古川事務局長の司会で始まり、磯田事務局次長が要望書の全文を読み上げた後、荒巻世話人代表より高田障害者福祉課長へ要望書を手渡しました。 要望書の全文及び写真はこちら
久留米市自閉症児・者親の会は昭和51年に設立された、自閉症などの発達しょうがい児・者を持つ親の集まりです。しょうがい児・者の療育の向上と社会参加への援助、および地域社会でのしょうがい児・者への理解を深めることを目的として、様々な活動をしています。学習会では、自閉症・発達しょうがいの特徴の説明を交えながら、今現在、我が子たちが地域社会で生きていけるよう日々努力し続けている会員の体験を紹介しました。
「見えない心に、よりそって」講師の腹巻智子先生が以前、NHKプロフェッショナル仕事の流儀に出演なさった時のタイトルです。長年にわたり、自閉症スペクトラム障害の子どもたちと向き合ってこられた腹巻智子先生をお迎えし、これからの自閉症支援に関する「地域のあり方」「実現したい未来像」について、地域でこのことに関心のある全ての皆様と一緒に考える機会にしたいと思います。
当会は、障害による差別を禁止し、合理的配慮と共に障害のある人もない人も、分け隔てられることなく、お互いに個性と経験を尊重し合いながら、共に生きる社会をつくることを目指す取り組みです。今回は、当事者がどのような事があればより生活しやすいか、また働きやすいか、過去に実際に差別を受けた時の話などの体験談を講師の方々から話していただきました。
2016年に施行された障害者差別解消法の実効性を高めるために必要な条例について学ぶ集会を実施しました。熊本学園大学社会福祉学部の東俊裕教授による講演で「個別救済の仕組みを充実させるためには地域を理解している市町村条例が必要」と訴えられた。同法は障害を理由とした差別を禁止し、障害者が他の人と平等に生きられるよう合理的配慮を求めている。講演では同法の不十分さとして公共機関の合理的配慮が法的義務なのに対し、民間は努力義務にとどまっている点も指摘。「民間も義務化する条例の策定も可能だ」と述べられた。また、熊本地震などで起きた、障害者への人権問題を例に挙げ「災害時に関する項目も条例に入れ込むべきだ」と強調された。「善意や支援でなく、仕組みとして合理的配慮を提供することが必要だ」と呼び掛けられた。(毎日新聞7.29朝刊より)
この「障害者差別を語る100人会議」は、平成29年度久留米市キラリ輝く市民活動活性化事業の一環として久留米市の後援を受けて開かれたもので、当日はこれまで障害者差別問題に長年取り組んできた6名の方がそれぞれの立場で体験を熱く発表しました。「車椅子で公共の交通機関等を利用してきた体験」「聴覚障害者の取り組んできた運動」「議員時代に感じたこと」「事業所立ち上げ時に感じた周囲の差別」「障害特性に合わせた通級指導教室設置の運動」「小学校入学時の障害者団体と協力しての運動」といったそれぞれのテーマでの発表は、参加者のみなさんに強く感動を与えました。また、その後の「参加者意見交換会」も、とても意気が上がり、熱のこもった意見交換の場となりました。なお、「久留米市障害者差別を学ぶ会」は発展的解消を行い、今後は「久留米市障害者差別禁止条例をつくる会」に改称し、障害のある人への差別をなくすことで障害のある人もない人も共に心豊かに生きられる久留米市のまちづくりをめざし、活動をさらにバージョンアップしていきます。
【 連絡先 】
〒830-0027
福岡県久留米市長門石1-1-34 久留米市総合福祉センター内 久留米市手をつなぐ育成会
TEL 0942-38-4353
FAX 0942-38-4353